「どうせ書くなら、読書感想文コンクールで入賞させたい」 読書感想文を小学生のお子様に書かせるときに、誰もが一度は思うのではないでしょうか。 しかし、現実はなかなか厳しいものです。 どうすれば入賞する読書感想文が書けるのか、それはズバリ 「審査員の心を掴む読書感想文を書くこと」  

具体的にはどんな読書感想文が入賞するの?

審査員が心を動かされるのはどんな読書感想文なのかを知る手がかりは、過去に入賞した作品にあります。 ここでは、過去に入賞した作品を分析していきます。 分析通りに読書感想文を書いていけば、あなたのお子様も入賞に一歩近づきますよ。  

入賞するには文字数はどのくらい書けばいいの?

みなさんは、普段どのくらいの文字数の作文を書きますか? 学校で書く作文は、400字詰原稿用紙で2枚から3枚程度、つまり800文字から1200文字が多いと思います。 読書感想文のコンクールの制限字数も同じ(低学年原稿用紙2枚、中高学年3枚)です。日頃からコンクールの練習のつもりで作文を書いてみましょう。 文章はたくさん書けば書くほど上手になります。  

2016年度入賞作品の文字数

2016年度に入賞した読書感想文の文字数をまとめました。
入賞作品文字数 制限字数 割合
768 800 0.96
1,193 1200 0.99
1,176 1200 0.98
上から、小学校低学年、中学年、高学年の入賞作品の文字数とその割合です。 ご覧のように、 入賞作品ではどの児童も96パーセント以上書いています。 つまり、最低でも95パーセント以上書かなければ入賞は望めないと考えてよいでしょう。しかし、ただ原稿用紙を埋めればよいというものではありません。 正しく原稿用紙を使い、文章表現にも気を配る必要があります。  

書き方の手順1.書き始めをキャッチーに

有名作家も、一番悩むのが「書き始めの一文」という話を聞いたことがあります。 つまり、冒頭の一文というのはそれだけ大切なのです。 ポイントは、「いきなり冒頭に大切なことを書く」ことです。
  • 作中で、一番心に残ったセリフ
  • 作品を読んで自分が思わず呟いた言葉
  • 作品を読んで思い出したこと
「なぜそのセリフが心に残ったのか、どうして自分がそう呟いたのか、なぜその体験を思い出したのか」 その理由を書いてみましょう。 具体例を交えながら書くと説得力があります。  

入賞作品から見る優秀な書き始め

最初の一文、第一段落に力を入れることで、読む人は「冒頭が面白いんだからきっと中身も面白いだろう」とワクワクします。 実際に上位入賞した作品の冒頭を見てみましょう。
第62回小学校低学年の部 最優秀作品 「うわあ、ダンゴムシがいっぱあい。」 はたけにくさむしりにいったら、そう大くんが見つけたよ。みんなで手にのせてさわっていたら、せなんくんが、 「ダンゴムシってなにをたべるのかなあ。」 っていった。かなちゃんが、 「はっぱじゃないの。」 っていうから、わたしのとうもろこしがたべられちゃうってしんぱいになったよ。すぐに先生からずかんをかりて、ダンゴムシがなにをたべるのかをしらべたら、おちばをたべることがわかってあんしんした。そうしたら、もっとダンゴムシのことがしりたくなったよ。
第62回小学校中学年の部 最優秀作品 「えっ、何で?ふつうぎゃくちゃうん?」 『さかさ町』を読んで、わたしは友だちに言われたこの言葉を思い出しました。わたしの家では、お父さんが毎日朝ごはんを作ります。それを友だちに話したとき、とてもびっくりされたのです。そして、わたしも、友だちの家ではお母さんが朝ごはんを作っていることを知って、「えっ、何で?ふつうぎゃくちゃうん?」と思ったのです。
第62回小学校高学年の部 最優秀作品 「サマーのようになりたいな。」 わたしは、つぶやいた。サマーは、だれも近よろうとしないオーガストと毎日いっしょにランチを食べている女の子だ。 ビーチャー学園の生徒たちは、新しく入学してきたオーガストの顔にびっくりして、近づこうとしない。オーガストのことを「奇形児」とか「ゾンビっ子」とか呼んでいる。うっかりオーガストにさわってしまったら、三十秒以内にすぐ手を洗わないとペスト菌がうつってしまうという遊びまでしているのだ。もし、わたしが学校でオーガストのような子に出会ったら、きっとびっくりして怖いと思ってしまうだろう。わたしも、ビーチャー学園の生徒たちといっしょだ。なさけない。
引用「第62回青少年読書感想文全校コンクール」 http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html 以上のように、どの作品も「誰かのセリフ」で始まっていますね。 冒頭のセリフには、「問題提起をする」「自分の考えをはっきりさせる」効果があることが分かります。  

書き方の手順2.内容紹介を簡単にしよう

第二段落では、作品の内容を簡単に紹介します。 ただしこの部分は、あまり長くならないようにしましょう。 文字数がそれほど多くありませんので、詳しく書きすぎると自分の考えが十分表現できません。 ここから自分が一番感動したこと(=主題)に導いていきます。  

入賞作品から見る優秀な内容紹介

具体例としては、以下の入賞作品がわかりやすいです。
第62回小学校高学年の部 最優秀作品 でも、サマーはちがっていた。初めてオーガストのいるテーブルにすわったのは、かわいそうに思ったからだった。けれど、すぐにオーガストのよさに気がついた。人の見た目にまどわされない女の子なのだ。なんで「奇形児」といっしょにいるのかと聞いてくる子たちには、「いい子だからだよ!そんな呼び方しないで。」と答える心の強い女の子だ。だから、わたしもサマーのようになりたいと思ったのだ。 こう考えていて、わたしは、はっとした。 「サマーのようになりたいってことは、オーガストにはなりたくないってこと。」
引用「第62回青少年読書感想文全校コンクール」 http://www.dokusyokansoubun.jp/text62nd/skou.html 分かりやすくあらすじをまとめながら、自分の考えを書くことがコツです。 巧みな構成ですね。  

書き方の手順3.体験をもとに主題を掘り下げていこう

第三段落では、前の段落で導き出した主題を詳しく書いていきましょう。 思ったことを漠然と書いていくだけでは、まとまりがなくなります。 メモを用意して、構成を考えることが必要です。
  • 主人公が自分だったらどうするだろう
  • 自分が主人公の友達だったらどうするだろう
このように立場を変えて考えると深みのある感想文になります。 また、登場人物に対する疑問や、自分との考え方の違いを書いても面白いですね。  

入賞作品から見る優秀な主題の掘り下げ

以下の読書感想文は「体験談」という要素を入れつつ、ダンゴムシに語りかけています。
第62回小学校低学年の部 最優秀作品 わたしがこの本を気にいったのは、まっ白なまるちゃんを見たからだよ。 まるちゃんは五十ぴきのきょうだいとおかあさんのおなかから生まれたんだね。わたしはダンゴムシの赤ちゃんを見たことがないから、まるちゃんがとってもふしぎだったよ。それは、小さくて白くて、でもおかあさんとそっくりで、からとあしがたくさんあるところ。だから、生まれてすぐに、もうまるくなったり、ちょこちょこあるいたりできるんだね。ダンゴムシはえびやかにのなかまだということやおかあさんのうんちをたべることや七かいくらいだっぴをして大きくなることもわかった。
引用「第62回青少年読書感想文全校コンクール」 http://www.dokusyokansoubun.jp/text62nd/stei.html 具体例(赤字の部分)をあげてダンゴムシに対する理解が深まったことを示しているため説得力がありますね。 また、語りかけるような文章を書くことにより絵本の一節を読んでいるような印象を与える文章に仕上がっています。 小学校低学年らしい(の入賞に欠かせない)感想文と言えましょう。  

書き方の手順4.最終段落で本から受けた影響をまとめよう

最終段落は、冒頭と同じくらい大切です。 今まで述べてきたことは、すべて最終段落の内容を裏付けるものと考えてください。 一番やってはいけないことが 「最初の段落の繰り返し」になってしまうこと! 最終的な自分の考えをまとめるとともに、この本を読んだことで自分がどんな影響を受けたのかを書くこともオススメです。  

入賞作品から見る優秀なまとめ

第62回小学校中学年の部 最優秀作品 わたしの家では、お父さんが朝ご飯を作ってくれるおかげで、お母さんはきめられた時間までにし事場に行くことができます。友だちの家のように、これとはぎゃくの家もたくさんあるけれど、この本を読んで、どちらも正しいと思えるようになりました。これからは、自分が「さかさ」だなと思っても、自分の考えだけが正しいと思わずに、あい手の立場に立って、「さかさ」を楽しみたいです。
引用「第62回青少年読書感想文全校コンクール」 http://www.dokusyokansoubun.jp/text62nd/styu.html 赤字の部分で、自分が本を読んで受けた影響を明示しています。 他の人に「この本を読んでみたい」と思わせる内容となっていますね。  

この記事のまとめ

「お子様の読書感想文で入賞を狙いたい!」というお母さんは以上のようなことに注意して、お子様に読書感想文を書かせてみましょう。
  • 書き始めの1文はセリフで始める
  • 内容紹介は簡単に
  • 体験談はどれだけ本と自分を重ねられるか
  • 本から受けた影響をまとめる

-入賞する書き方

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