入賞する書き方 入賞作品分析

審査員を惹きつける読書感想文のタイトルをつけるコツ

投稿日:2017年8月23日 更新日:

みなさんは、感想文のタイトルをどのようにつけていますか?
「そりゃ、『〜(本のタイトル)を読んで』だよ!」
多くの人がそう答えると思います。
しかし、他の人と同じタイトルでは審査員を惹きつけることはできません。
審査員の目にとまるようなタイトルをつけて目立ってしまいましょう!




 

受賞作品のタイトル

それでは、具体的にコンクールの入賞作品がどのようなタイトルをつけているのかを見てみましょう。

2016年度の入賞作品は以下の通りです。
小学校中学年の部「『さかさ町』を読んで」は一般的なものですが、他の作品のタイトルは個性的でバラエティーに富んでいますね。

小学校低学年の部
●「まるちゃん大すき」:「ダンゴムシの親子:まるちゃん、たびにでる」(旺文社)

小学校中学年の部
●「『さかさ町』を読んで」:「さかさ町」(岩波書店)

小学校高学年の部
●「わたしにもできる」:「ワンダー」(ほるぷ出版)

中学生の部
●「『目の前の真実』を見つめて」:「白いイルカの浜辺」(評論社)

高校生の部
●「『知らない』ということ」:「シンドラーに救われた少年」(河出書房新社)

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

 

 

パターンその1〜自分の考え、思いをタイトルに

小学校低学年の部「まるちゃん大すき」がこれにあたります。
「まるちゃん」とはダンゴムシのこと。
結論部分での自分の思いがそのままタイトルになっています。
実際にダンゴムシを触った経験から、どんなところが好きなのかがよく表現できていますね。

わたしは、ダンゴムシのまんまるになるところと、手にのせるとちょこちょこのぼってきて、くすぐったいけどかわいいところが大すき。まるちゃんがたびのときにひっくりかえったときも、水てきにはまったときも、だっしゅつできたのは、からだをまんまるにできるからなんだね。それから、なぜおちないのかなあとおもっていたら、あしの先につめがあったよ。だから、ありにとおせんぼされたときも木からおちなかったんだね。
まるちゃんのことがわかったから、ますますかわいくなったよ。みんなにもおしえてあげたいな。たびのじゃまをしないようにするから、これからもときどきさわらせてね。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

 

小学校高学年の部、「わたしにもできる」も同様です。
この作品の結論部分を見てみましょう。
倒置法を用いた印象的な結びとなっています。

野外学習の夜をきっかけに、大変化が起きた。オーガストを化け物あつかいする他校の上級生に、ジャックだけでなく、それまでジュリアンの手下だと思っていたエイモス、マイルズ、ヘンリーまでもが立ち向かっていったのだ。そして、学園中のみんながオーガストを「相棒」と呼ぶようになった。不思議がるオーガストにママが「人には、びっくりするようなことが出来るのよ。」と言った。これが「ワンダー」という題の意味だったのだ。
そうだ。わたしにもできるんだ。見かけにとらわれない強い心の持ち主になることが。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

 

二つの作品は本を読んで一番強く感じたことをタイトルにしています。
いずれも、どんな内容なのか作品を読んでみたくなりますね。

 

パターンその2〜テーマをタイトルに

中学生の部、高校生の部は、本のテーマ(主題)をタイトルにしています。
単に自分が感じたことではなく、一歩踏み込んだ内容からタイトルをつけているわけです。

さて、中学生の部、「『目の前の真実』を見つめて」は後半部分で次のように書かれています。

そんな私に、進むべき道を教えてくれたのもカラだった。エンジェルが泳ぐ海を守ろうとするカラの強い願いは、最後にダギーにも届き、珊瑚礁はまた守られることになった。「真実はいつも目の前にあった。」と、カラの前で深く悔いるダギーに、私は一筋の希望の光を見た。そうか、これから始めればいい。「目の前にある真実」を見つめて、本当に正しいのは何かを判断し、するべきことを実行することが、私の進むべき道なのだ。そして気がついた。こうして一人一人が真実を見つめ、正しい行動を続けることで、環境破壊など私達が直面している数々の問題は、少しずつでも解決できるはずだと。小さなさざ波も、集まると大きな波となり、現状を変える強い力になる。とても難しいが、決してできないことではないと、カラは教えてくれた。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

「真実はいつも目の前にあった。」という登場人物の言葉からテーマを読み取り、タイトルにしたというわけです。

 

高校生の部「知らないということ」は、自分がホロコーストに恐怖を感じていた理由を「知らなかったからだ」と分析し、主題としています。

「知らない」この言葉こそあの「恐怖」の正体であった、日常でもよく使われるこの言葉のどこが恐ろしいのかと思うだろう。私もこの本と出会うまではそう思っていたし、たびたびこの言葉を使っていた。「知らない」という言葉は良くも悪くもとても便利だ。「知らない」と言えば、それが単純に認識していなかったからであるのかあえて認識することを避けていたからなのかなんて相手には知る由もない。まして、何か不都合な事実から逃れようとしたならば、たった一言で自らすら欺くことさえできてしまうのだ。ユダヤ人が迫害されている不条理な世界を「知らなかったんだ」と一言言って自分の世界から切り離すことで知る努力を放棄した自分自身を全ての人の目から隠したのだ。ユダヤ人であることが罪であるなんていう変な話を一蹴することができない臆病な自分を見たくないからユダヤ人と関わるのを避け「知らない」という鎧で保身に必死になった。加熱する一部と「知らない」と遮断する大部分、これこそが迫害や差別の決定的な原因なのだ。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

 

迫害や差別の原因も「知らない」からだと結論付けられていますが、その内容を端的に表すタイトルとなっています。

 

印象的なタイトルをつけるには

入賞作品のように印象的なタイトルをつけるにはどうしたら良いのでしょうか。
その方法とは、「タイトルは最後に決めること」です。

自分の書いたものを読み返して見て、タイトルに使えそうな言葉を探します。
自分が印象に残ったことや、その本のテーマ(主題)に関係ある言葉を選ぶと、審査員に強く訴えかけることができますよ。




 

この記事のまとめ

  • 一般的なタイトルでは審査員の印象に残りづらいかも?
  • タイトルは最後に考えよう
  • 印象的なタイトルは、自分が書いた文章の中にある!

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