作文

作文の書き出し〜読み手を魅了するテクニック

投稿日:

作文はなぜ書き出しが大切なの?

作文の書き出しが大切な理由、それはズバリ「読み手の心を掴む」ためです。
作文のコンクールや、学校の先生に作文を提出したときのことを想像してみてください。
審査員や先生は「嫌になる程多くの作文を読まなければならない」のです。
そのため、冒頭を読んだだけで「この作文は面白くない」と判断されるとそれが評価に直結してしまいます。
逆に、冒頭部分で「この作文は面白そうだ」と思わせれば、評価が高くなるということですね。
それでは、どんな書き出しが読み手を魅了するのか具体的に見ていきましょう。




小学校低学年〜続きが読みたくなる書き出し

てんしのいもうと
新潟県柏崎市立比角小学校一年 松橋 一太ぼくには、てんしのいもうとがいます。
よなか、ぼくは、おとうさんとおとうさんとびょういんのまちあいしつにすわっていました。

「いつもありがとう」作文コンクール
http://www.sinanengroup.co.jp/sakubun/prize/

「天使の妹ってなんだろう?」、冒頭部分を読んでみなさんはそう思いませんでしたか?
これは、読み手に「これはどういうことなんだろう?」と思わせて「続きが読みたい」という気持ちにさせるテクニックです。
比較的簡単なテクニックですから、真似してみてはいかがでしょうか。

 

小学校高学年〜相手を自分の世界に引き込む書き出し

祖父の力こぶ
熊本市立出水小6年 田中(たなか)ひかる
4月14日午後9時26分。突然の縦揺れが熊本を襲った。「地震だ」。机の下にすべりこんだ私は、東日本大震災の時、テレビで流れた映像を思い出し、暗闇に落ちていくような恐怖で泣きわめいた。
4月16日午前1時25分。地震がまた熊本を襲った。あまりの揺れの大きさに布団にしがみつき、体を固定することしかできない。母が私の頭上に覆いかぶさるように必死に守ろうとする。父が私と母の手を固く握りしめる。その時の肌の感触だけが、私が生きているような証しに思えた。

読売新聞社「全国小・中学校作文コンクール」
http://kyoiku.yomiuri.co.jp/torikumi/sakubun/

臨場感あふれる文章で、読み手は作者と一緒に地震を体験しているような気持ちになりますね。
つまり、読む人を自分の世界に引き込んでいるわけです。
文中の様々な出来事がまるで自分の身に起こっているかのような錯覚を起こします。
ここで使われているのは読み手に自分が体験したことを疑似体験させるテクニックですが、それを実現するには高い文章力が必要です。

 

中学生〜インパクトのある書き出し

「夢の跡」
静岡・静岡サレジオ中2年 高田愛弓(たかだ・あゆみ)
父が、逮捕された。
自宅には家宅捜索が入った。毎日「いってきます」と「ただいま」を繰り返す門扉は、マスコミ陣で埋め尽くされた。
2015年5月26日、夕刻のことである。
6人の警官が玄関先で卵のパックに収まっているかのように待機する中、母は親戚に電話をして、駅前のビジネスホテルを押さえてもらうと、祖母に連絡を取り、そこから叔母が私を迎えに行くように手筈(てはず)を整えた。
テレビドラマでしか観(み)たことがないようなことが自分の家で起こっている。しかし、私はその現実を巨大なシャボン玉の中から眺めているような違和感でしか受け止められなかった。「渦中の人」は、台風の目の中にいて、時の流れが他と少し違うところにいるものなのだ。

読売新聞社「全国小・中学校作文コンクール」
http://kyoiku.yomiuri.co.jp/torikumi/sakubun/

この作文の冒頭部分を読んだ全ての人が、驚き、そして衝撃を受けるのではないでしょうか。
「続きが読みたくなる書き出し」と少し似ていますが、こちらはより強い印象を与える書き出しです。
この作文は80枚近い枚数で書かれており、「まるで短編小説のようだ」という人もいます。機会があったら全文を読んでみてはいかがでしょうか。

 

その他の効果的な書き出し

 

会話文から始める

作文は、会話文から書き始めるのも効果的です。
友人、知人などの言葉で印象的なものがあれば、日頃からメモしておくと良いかもしれません。
人の言葉が、作文を書くヒントになることもあるのです。

(例)
「そんな話は聞いたことがない。だいたい、いつもユウカの話は大げさなのよ!」
友人のホナミは怒りをあらわにして、私の話を頭から否定した。だが、私は嘘などついていないし大げさなことも言っていない。
私はホナミがその話を知らないことが逆に不思議だった。ただ、頭から湯気が立っているかのように怒っているホナミにそれを指摘するのはちょっとはばかられた。

 

問題提起

小論文でよく見られる書き出しですが、作文に用いるのもお勧めです。
問題提起とその答えを第一段落に書くことで、作文の方向性を示しましょう。
自分がそう考えた理由を書いていけば、作文は完成に近づきます。

(例)
「バリアフリー住宅」は若い人に必要なのだろうか。若い人の多くは「そんなものは必要ない」と思っているだろう。しかし、私は若い人にもバリアフリー住宅は必要だと考えている。

 

その場の情景を表現する

情景を表現する書き出しで、有名なのはこの作品ですね。

「トンネルを抜けるとそこは雪国であった。」(引用:川端康成「雪国」)

作文でも、情景を表現することで読者を引き込むことができます。
書き出しに悩んだら、その時の情景を表現してみましょう。

(例)
バスを降りたら、太陽の光があたり一面に降り注いでいた。これから始まる林間学校への期待がますます高まる。私はワクワクしながら友人たちと歩き出した。

その場の情景を表現するだけで、書いた人がワクワクしている気持ちが伝わってきませんか?
作文においては、相手の共感を得るのも大切なことなのです。
 



 

この記事のまとめ

作文の書き出しには色々なテクニックがありますが、いずれも「読む人の存在」を念頭に置く必要があります。
読み手が面白いと思ってくれれば、その作文は大成功というわけですね。工夫して面白い作文に仕上げてくださいね。

-作文

Copyright© 入賞する読書感想文書き方ネット , 2017 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.