都立の中高一貫校徹底解説

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都立の中高一貫校徹底解説

東大合格者を多く輩出している「私立中高一貫校」。私立中高一貫校の大学合格実績が良いのは、中学入学時から6年後を見据えたカリキュラムが組まれるなど、効率的な受験指導ができるためです。

しかし、私立中高一貫校は費用が高額、希望すれば誰でも通えるというわけではありません。そこで誕生したのが公立中高一貫校。

公立中高一貫校は「私立と比較すると少ない費用負担で、中高一貫教育が受けられる」ということで人気が高まり、年々難易度は上昇しています。

ここでは都立中高一貫校をご紹介します。

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5月29日 14:05

都立の中高一貫校一覧と受検状況

都立中高一貫校を一覧にまとめてみました。

学校名   2018年度倍率 住所
小石川中等教育学校 中等教育学校 5.9 東京都文京区本駒込2-29-29 
白鷗高校付属中学校 併設型 6.8 東京都台東区元浅草3-12-12
両国高校付属中学校 併設型 6.1 東京都墨田区江東橋1-7-14
桜修館中等教育学校 中等教育学校 5.5 東京都目黒区1-1-2
富士高校付属中学校 併設型 5.5 東京都中野区弥生町 5-21-1
大泉高校付属中学校 併設型 4.9 東京都練馬区東大泉5-3-1
南多摩中等教育学校 中等教育学校 6.8 東京都八王子市明神町4-20-1
立川国際中等教育学校 中等教育学校 5.2 東京都立川市曙町3-29-37
武蔵高校付属中学校 併設型 4.7 東京都武蔵野市境4-13-28
三鷹中等教育学校 中等教育学校 5.8 東京都三鷹市新川 6-21-21
千代田区立九段中等教育学校 中等教育学校 8.1 東京都千代田区九段北2-2-1

都立中高一貫校の選抜方法

報告書

私立中高一貫校は入学試験当日の一発勝負で合否が決まります。「内申書、通知表のコピーは不要」という学校が目立ちます。

それに対して、都立中高一貫校の受検では報告書(内申書)も重要視されます。

報告書は各教科の成績を評定「1、2、3」あるいは観点別評価「A、B、C」の三段階で評価したもの。報告書には小学校5年生から6年生の成績が記入されます。ただし、千代田区立九段中学は小学4年生から6年生の3年間になります。

公立中高一貫校を希望する場合は、5年生(あるいは4年生)から良い成績が取れるように心を配る必要があります。例えば、忘れ物をしない、提出物はきちんと出す、文字は丁寧に書くなどきちんとした生活態度で学校生活を送ることが求められます。

報告書の合格判定における比率は学校によって異なり、2割から3割程度となっています。学校の成績が思ったほど良くなかった場合は、報告書の比率が比較的低い学校を選ぶことも考えてみましょう。

  報告書比率(%) 評定3点数(%) 評定2点数(%) 評定1点数(%) 報告書重視度
白鷗 30 100 50 25 A
桜修館 30 100 68 20 B
武蔵 25 100 80 20 C
小石川 25 100 80 20 C
両国 20 100 60 8 B
富士 20 100 60 20 B
大泉 20 100 80 20 C
南多摩 20 100 50 20 B
立川国際 20 100 50 25 B
三鷹 20 100 50 13 B
九段 20 100 50 1 B

もっとも、報告書を重視している学校は白鷗です。逆に重視していないのは武蔵、小石川、大泉。
下記の表をご覧ください。

  オール3 オール2
白鷗 300 150 150
武蔵 200 160 40
小石川 200 160 40
大泉 400 320 80

白鷗の場合、報告書の差を当日の適性検査で覆すのは困難かと思われますが、武蔵、小石川、大泉は報告書の良し悪しでそれほど差が生じないので当日の成績によって十分逆転が可能と言えるでしょう。

なお、目安として年間15日以上の欠席がある場合、理由書を提出しなければならない場合もあります。

適性検査

公立中高一貫校の入学試験は「適性検査」とされています。私立中高一貫校の入学試験とは異なり、知識を問うような問題は出ません。単に知識を詰め込むだけでは適性検査の問題は解けないのです。

したがって、四谷大塚や日能研などの中学受験塾で成績が良くても、公立中高一貫校に合格できるとは限りません。公立中高一貫校対策をしなければ、偏差値が高いお子さんでも合格は難しいと言えるでしょう。

公立中高一貫校の適性検査で求められているのは「自分で考えて、表現する力」です。適性検査では、タイプの違う問題が2〜3題出されますので、それに合わせた対策を講じることが必要となりますね。

適性検査Ⅰ

適性検査Ⅰは「読解問題、作文」です。問題文にはあらかじめいくつかの条件が示されています。条件の通りに作文を書かなければ減点されますので注意しましょう。

条件は、例えば「段落数、それぞれの段落で何を書くか、文字数、原稿用紙の使い方」などです。

作文試験には「テーマ型」「課題文型」「資料型」などがあります。それぞれについて簡単に説明しましょう。

テーマ型

例えば「友だち」「マナー」「あいさつ」などといったテーマが与えられ、作文を書いていきます。

一つの言葉から作文を書いていくには、自分で考えて表現する力が必要です。

課題文型

与えられた文章を読んで、自分の考えを表現します。課題文の内容を読み取る力が必要となります。都立中高一貫校の作文試験は課題文型が多いという傾向があります。

課題文には小説、物語文、論説文など様々な文章が使われますので、日頃から本や新聞などを読むようにしましょう。

様々な文章を読むことで表現力を養うことができます。表現力があるお子さんは作文試験での高評価が期待できます。

資料型

グラフ、絵、写真などの資料を読み取って作文を書いていきます。資料を見て、問題点を読み取りそこから自分の考えを導き出していくのですが、高校受験でも同様の問題が散見されます。それだけハイレベルな問題と言えるでしょう。

作文試験の注意点

作文で一番大切なのは、表現力とその内容。しかし、他にも大切なものがあります。それは「原稿用紙の使い方」。

「原稿用紙の使い方なんて、学校で習わなかった」という人も多いようですが、この機会にきちんと覚えておきましょう。

原稿用紙の使い方は一度覚えれば、生涯役に立ちますよ。
また、誤字、脱字なども減点の対象となる場合があります。試験の前までにきちんと漢字を書けるようにしておきましょう。

適性検査Ⅱ

適性検査Ⅱは「算数」「社会」「理科」、各分野からの総合問題が出題されます。

算数分野は、「速さ」「図形」など様々な問題が出ます。単純な計算問題は出ず、じっくり考えなければ解けないような問題です。

社会分野は資料や絵、図を見て短い作文を書く、あるいは自分の考えを書くといった問題が出題されます。

理科分野では、図、文章から自分の考えを示す問題が出ます。また、いくつかの条件や図などを選ぶように指示され、それを選んだ理由を書くことを求められる場合もあります。

適性検査Ⅲ

適性検査Ⅲは理数系に特化した問題で、採用している学校が独自に作成しています。算数は規則性、立体図形、図形などで計算問題は出題されない傾向にあります。じっくり考えなければ解けない問題ですが、試験の時間は45分と短いので対策をしっかりしましょう。

都立中高一貫には種類がある

都立中高一貫校には「中等教育学校、併設型、連携型」の3つの種類があります。
それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。

中等教育学校

高校募集のない完全中高一貫校です。中学課程は前期課程(1〜3年)、高校課程は後期課程(4〜6年)とされています。各学校で独自のカリキュラムが組まれており、それぞれ特色のあるものとなっています。学校によってはシラバスが公開されていますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

中等教育学校のデメリットは6年間、環境が変わらないという点。高校受験がなく、外部から入学してくる生徒もいませんので、いわゆる「中だるみ」という状況になってしまうことも。

また、私立中高一貫校でも言えることですが、入学した学校が子供に合わない場合もあります。そうならないために、事前に校風をよく調べ、学校の様子を見て受検する学校を決めましょう。くれぐれも偏差値だけで決めてはいけません。

併設型

中高一貫教育は行われますが、高校募集もある学校です。内進学生は高校進学時に試験はありませんが、外部から進学してくる生徒がいることが良い刺激となります。

併設型で問題になるのは、内進学生と外進生の学習進度が違う点。
実際、併設型の学校では内進生と外進生はクラスを分けたり、授業を別にしたりしています。

連携型

連携型の場合は一般の公立中学と同様、入学するときに試験はありません。既存の公立中学校と、都立高校が提携して、教育課程を編成し教員や生徒の交流を図ります。提携校は普通科以外に、工業高校、商業高校があります。

連携型には中学生が高校レベルの教育を受けられるというメリットがあります。もう一つのメリットは連携校へ進学する場合に、一般入試と異なり調査書や学力試験がないこと。連携校の授業や部活動に魅力を感じ、そのまま進学したいという生徒にとっては魅力的ですね。

連携型のデメリットは高校から入学してくる生徒、連携中学から他の高校へ進学する生徒が多いため、中等教育学校や併設型の学校のような独自のカリキュラムを組めないという点です。

都立中高一貫校の学費はどれくらい?

私立中高一貫校に比べると、格段に費用が安い公立中高一貫校ですが、実際はどのくらいかかるのでしょうか。

私立の中高一貫校は、学校にもよりますが6年間で500万円前後かかると言われています。

中学校の学費

公立中高一貫校の場合、中学校の入学金、授業料は無料。制服代、修学旅行積立金、PTA会費、給食費などの費用が必要です。徴収金額は学校によって違いますが、両国高等学校附属中学校の場合、初年度は37万円、3年間の総額は95万円です。

高校の学費

前述の両国高等学校で、3年間に必要な費用の合計は約67万円。これは、入学金、授業料の他制服や教科書の購入代金も含めての金額です。
授業料(総額356,400円)については、区市民税の所得割額が30万4200円未満の世帯は無料となりますので、その場合の負担額は年間12万円程度ですね。

都立中高一貫校に合格するための勉強法

(小山田)

まとめ

「中高一貫教育のメリットは十分理解しているが、私立に行かせるのは費用がかかりすぎる」と考えている方にお勧めなのが公立中高一貫校。

しかし、年々、偏差値、倍率が上昇し難易度が上がっていますので、合格するためには十分な準備が必要です。

受検前までに、中等教育学校、併設型、提携型それぞれのメリット、デメリットを把握しておくことも必要ですね。

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