
2010年6月23日、UNIQLO、GUを展開するファーストリテイリングが「2年後までに社内公用語を英語にする」という方針を発表しました。
英語が苦手な方は、このニュースで危機感を覚えたのではないでしょうか?
現在、UNIQLOは海外にも進出し大きな成功を収めています。
柳井会長は、こういった海外での成功を踏まえて、日本においても言語の共通化が必要だと考えたようですね。
あれから7年以上が経過しました。
UNIQLOはどう変化したのでしょうか?UNIQLOの今を見ていきましょう。
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1. 社員は「困っています。」
UNIQLOでは英語が強制されるようになり、「日本人同士の会話も英語」「会議も英語」「社内文書も全て英語」・・・
しかし、現実はなかなか厳しいようです。
英語がいくら堪能な人でも、母国語ではないため細かなニュアンスは伝わりづらいものですよね。
結局、会話も会議も日本人しかいない場合は、日本語が話されているということです。
英語公用語化で社員が困っている点を具体的に挙げてみます。
国内の店舗従業員は、英語の必要性が感じられず辞める人続出。
確かに、日本国内の店舗では英語はほとんど必要ないかもしれません。
外国人観光客の多い店舗は別ですが、英語のネイティブスピーカーが、UNIQLOを訪れて買い物をする頻度はそれほど多くないというのが現状でしょう。
2.なぜ公用語化は成功しなかったのか
実際、英語を話せる日本人はごく一部ではないでしょうか。
日本人のほとんどは中高で6年、大学でも必須科目として英語を学びますが、英語で会話ができるような学習はしていません。
中高で学ぶのは「受験英語」で、文法や単語をいくら覚えても英語は話せるようにならないのです。
さらに、大学を出ていても英語は話せない人が大半。
このような現状で、社会人になってから急に「英語で話せ」と言っても無理な話です。
グローバル化で海外に店舗を出すのならば、現地で従業員を雇えば十分ではないか、という考えの人も多いでしょう。
ただ近年、小学校から英語教育が義務付けられました。
子どもの頃から会話を重視した英語教育を受けるならば、英語を話せる日本人の数はどんどん増えていくことでしょう。
今の子どもたちが社会に出る頃には、英語を公用語にしても問題はないかもしれません。
いずれにしても、今回の公用語化は時期尚早だったと言えましょう。
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