読書感想文書き出し5つの必勝パターンをプロが伝授!

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読書感想文書き出し5つの必勝パターンをプロが伝授!

私はこれまでに中高一貫高の指導をしていて、10000を超える読書感想文を見てきました。ただ、ある部分を見てだいたいその読書感想文の良し悪しが判断できます。

それが「書き出し」です。

では、なぜ書き出しが重要なのでしょうか?

それは読み手がタイトルの次に目にする部分だからです。

書き出しに力を入れることで読み手の印象が良くなり、入賞する読書感動分に一歩近づけます。

今回は、過去の入賞作品やを分析してみるとおおよそ5パターンに絞れることがわかりました。入賞作品やオリジナルの例文を用い、どのような書き出しをすれば、審査員に評価してもらえるのかを徹底的に分析します。

スマホDE感想文

読書感想文の書き出しはセリフでつかめ!

特に小学生の入賞作品でよく見られるのが「誰かのセリフ」を冒頭で書くという手法です。これは、「これから何が始まるんだろう」というワクワクした気持ちを読み手に伝えることが目的です。

ですから、どんなセリフでもいいというわけではありません。一見意味がわからないけどなんだか魅力的なセリフ(本の醍醐味ですよね)を選びましょう

ちょっと難しいと言う場合は、自分が一番印象に残ったものを書くと魅力的な書き出しになります。

また、本の中のセリフではなく、自分の身近な人が言ったセリフを書くと言う応用テクニックもあります。入賞した読書感想文の多くはこの書き出しで始まるパターンが多いです

これを使う場合、この後の感想文の構成が非常に重要になります。そのセリフが感想文の後半部分(主題や体験談)とどのように結びつくのかを明確にする必要があります。

では、実際に入賞した読書感想文の書き出しはどのようになっているのでしょうか?

 

小学校低学年入賞作品の書き出し例

第62回小学校低学年の部 最優秀作品「まるちゃん大すき」

「うわあ、ダンゴムシがいっぱあい。」
はたけにくさむしりにいったら、そう大くんが見つけたよ。みんなで手にのせてさわっていたら、せなんくんが、
「ダンゴムシってなにをたべるのかなあ。」
っていった。かなちゃんが、
「はっぱじゃないの。」
っていうから、わたしのとうもろこしがたべられちゃうってしんぱいになったよ。すぐに先生からずかんをかりて、ダンゴムシがなにをたべるのかをしらべたら、おちばをたべることがわかってあんしんした。そうしたら、もっとダンゴムシのことがしりたくなったよ。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

この作品では冒頭で友達がダンゴムシを見つけた時の様子を描写していますね。

小学校低学年の入賞作品ですが、先ほど説明した身近な人のセリフを入れるという応用テクニックです。これを使う場合、このセリフと読書感動文の後半部分が結びつかないといけないのですが、

次の段落で「ダンゴムシのことを知りたくなった」理由を具体例で説明し、本論部分に結びつけています。

この作品、本人が意識しているかどうかはわかりませんが、多くの子が具体例だけで感想文が終わってしまうなか、書き出しのセリフと主題への導き方が秀逸で本当に綺麗な構成です。

小学校中学年入賞作品の書き出し例

第62回小学校中学年の部 最優秀作品「『さかさ町』を読んで」
「えっ、何で?ふつうぎゃくちゃうん?」
『さかさ町』を読んで、わたしは友だちに言われたこの言葉を思い出しました。わたしの家では、お父さんが毎日朝ごはんを作ります。それを友だちに話したとき、とてもびっくりされたのです。そして、わたしも、友だちの家ではお母さんが朝ごはんを作っていることを知って、「えっ、何で?ふつうぎゃくちゃうん?」と思ったのです。
『さかさ町』では、いろいろなものがさかさまで、びっくりするような事が次つぎにおこります。たとえば、地下八かいだてのホテル、アイスクリームを口に入れて体温を計るびょういん、デザートから先に出てくるレストラン、品物といっしょにお金もくれるお店などです。はじめは、わたしも町のルールがわからなくて、リッキーやアンといっしょにドキドキしながら町をすすんで行きました。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

この作品も書き出しは『さかさ町』を読んだ時に思い出した友人のセリフになっています。さらに、この作品の素晴らしいところはセリフの後に具体的な例を入れてきている部分です。

『さかさ町』を読んだことのない人も、このセリフでこの本の内容がイメージできたのではないでしょうか?

具体例には、このように読み手に強く訴えかける効果があります

ただし、簡単に見えてこれも読書感想文書き出しの応用テクニック!「本論とあまり関係のない内容を書く」、「だらだらと長く書く」は逆効果担ってしまいますから気をつけてくださいね。

小学校高学年入賞作品の書き出し例

第62回小学校高学年の部 最優秀作品「わたしにもできる」
「サマーのようになりたいな。」
わたしは、つぶやいた。サマーは、だれも近よろうとしないオーガストと毎日いっしょにランチを食べている女の子だ。
ビーチャー学園の生徒たちは、新しく入学してきたオーガストの顔にびっくりして、近づこうとしない。オーガストのことを「奇形児」とか「ゾンビっ子」とか呼んでいる。うっかりオーガストにさわってしまったら、三十秒以内にすぐ手を洗わないとペスト菌がうつってしまうという遊びまでしているのだ。もし、わたしが学校でオーガストのような子に出会ったら、きっとびっくりして怖いと思ってしまうだろう。わたしも、ビーチャー学園の生徒たちといっしょだ。なさけない。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

自分が、本を読んでつぶやいた言葉を書き出しに持ってきています。この場合、「筆者は、なぜサマーのようになりたいの?」と読者に疑問を抱かせることが目的です。

また、読み進んで、読者の疑問が解決したときに「ああ、こういうことなのか」と納得させることができます

このような手法を使うと、説得力のある感想文に仕上がります。

テーマ(主題)に結びつく自分の感想をあえて書き出しに!

さて、もう一つの手法として見られるのが、書き出しを「テーマ(主題)」の導入部分とすることです。

簡単にいえば、「テーマの予告」というわけですね。

この場合の書き出しは「自分がこれから書くことを方向づけて読み手に伝える」のが目的です。

 

中学生入賞作品の書き出し例

第62回中学校の部 最優秀作品「『目の前の真実』を見つめて」
読み終えた私の心に、嵐が去った朝の海のような、穏やかな安らぎが広がった。カラとフィリクスの新しい生活が、朝日のように輝くものであってほしいと、心から強く願った。
カラの毎日は、荒れる海を想像させた。難読症と貧しさ、ジェイクからの執拗ないじめ。そして行方不明の母。つらい現実の波が、何度も何度もカラを打ちつける。母の死の予感を受け入れず、母がいなければ何もできないと心を閉ざしているカラ。私は、カラがおかれた境遇の厳しさに心を痛めながら、重苦しい気持ちでページをめくった。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

あえてセリフにはしていませんが、読み終えた時に「嵐が去ったような」という表現から「主人公の身の上に、様々な困難な出来事が起こったんだな」ということが読者に伝わります。

そして、読者に「どんな困難な出来事が起こったんだろう。どうやって主人公は乗り越えたのだろう」という期待を抱かせますね。

書き出し部分で、読者が続きを読みたいと思わせる工夫を凝らし、この後のテーマも匂わせる、これも簡単なようで上級者のテクニックが使われています。王道のセリフに行かなかった部分も高評価のポイントでしょう。

 

高校生入賞作品の書き出し例

第62回高等学校の部 最優秀作品「『知らない』ということ」
この本を読み終えたとき私は戸惑った。感想を述べようにも語るべき言葉が見あたらなかったのだ。筆者と年が近いから、この感情は「共感」なのだろうか。いや違う。彼の体験はあまりに壮絶で私のそれとは全く別物であるし、簡単に比べていいものではないと思う。では「悲しみ」や「憤り」はどうか。もちろん感じたが、これらは私の抱いた感情の一部分に過ぎない。読み終えてしばらくたってから気付いた。この複雑な感情の大部分は「恐怖」によって構成されているのだと。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

この作品では、書き出し部分で本を読み終えた時に自分が持った複雑な感情を「恐怖」だと分析しています。さらに、本論部分では以下のような記述があります。

「知らない」この言葉こそあの「恐怖」の正体であった、日常でもよく使われるこの言葉のどこが恐ろしいのかと思うだろう。私もこの本と出会うまではそう思っていたし、たびたびこの言葉を使っていた。「知らない」という言葉は良くも悪くもとても便利だ。

<出典>
青少年読書感想文全国コンクール

http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

自分の恐怖の正体は「知らない」ことだと断言されています。「知らない」ことが感想文の主題(テーマ)でありタイトルにもなっていますね。

高校生の読書感想文になると書き出しのテクニック云々ではなく、構成全体から書き出しが練られてきています。

このように、本論や主題を予告する書き出しもあるということを知っておきましょう。

本を選んだ理由を書き出しに

次に、本を選んだ理由を書き出しに持ってくるという方法があります。

実はこの方法、良い読書感想文を書くという点ではあまりお勧めできません。過去の入賞作品を分析したところこのパターンはほとんど見られませんでした。

しかし、ある程度パターン化されますから、手っ取り早く読書感想文を仕上げたいという人にはお勧めの方法です。

  • 私がこの本を選んだ理由は表紙のイラストを見たとき〜からです
  • 私がこの本を選んだ理由は〜と言うタイトルを見て〜からです
  • 私がこの本を選んだ理由は学校の先生(知人)が〜からです
  • おおよそこの3パターンに絞られます。

    イラストから書き出しを決める場合

    イラストから書き出しを決める場合、率直にイラストを見た感想を書けば良いだけなので初心者向きです。単純に絵が可愛くて気にいったでもいいですし、思わず手にとって見たくなったとかでも良いと思います。

    このように、テンプレ化しやすいという特徴があります。それだけではつまらないので、このパターンで良い書き出しを作るちょっとしたコツを。

    POINT

    自分の体験とイラストが重なったとして、後半にその体験を持ってくるようにすると良い読書感想文に。

    タイトルから書き出しを決める場合

    タイトルから書き出しを決める場合、どう感じたかではなくその理由も書きましょう。以下がテンプレートです。

    私は〜と言う作品名にひかれてこの本を選びました。なぜなら、〜からです。

    〜の部分に自分に言葉を入れればできるわけですが、ここでもちょっとしたコツがあります。

    POINT

    タイトルから自分の体験が連想されたとして、後半にその体験を持ってくるようにすると良い読書感想文に。

    知人の紹介から書き出しを決める場合

    知人の紹介から書き出しを決めるパターンは他の人と差を出すのがかなり難しいです。

    なぜなら、そもそも読書感想文の本選びの動機が他人だからです

    以下のテンプレートをリライトして利用してください。

    私がこの本を選んだ理由は、信頼している担任の先生が勧めてくれたからです。先生は、今ままでに一万冊以上の本を読んでいるのが自慢で、今回も数ある本の中からこの本を勧めてくれました。本を読むのは苦手な私ですが、先生の勧めてくれた本は比較的楽しく読むことができるので今回は〜に決めました。

    書き出しに数字を入れてインパクトを

    ネットでいろいろ検索するとこんなタイトルを目にたことがあると思います。

  • 「読書感想文の書き出し7パターン」
  • 「自然と英語が出てくる勉強法5選」
  • 「頭の良い子供を育てる3つのコツ」
  • これは、コピーライティング的な要素なのですが、数字を入れることで注意を惹きつける効果があるのです。特に、人は奇数の反応すると言われています。

    ここで改めてこの記事のリード文を見てください。

    この文にも「10000」「5」と言う数字が使われていることがわかります。

    タイトルと同じく、書き出しは読み手が最初に見るところですから、意識的に数字を入れてみてください。また、これまでに説明した3つの書き出しと合体させて使うととても効果的です!

    例文

  • この本は3回読むと、3回とも違う感覚になれる不思議な本です。(→書き出しは主題)
  • この本を読んで主人公に伝えたいことが3つあります。(→書き出しはセリフ)
  • 3つの動機が主人公を動かしました。(→書き出しは本の内容)
  • 書き出しを問いかけの文に

    問いかけの書き出しもまた、読み手を惹きつける効果があります。

    この手法は、国語の読解問題を解く時によく使われていると思います。

    読書感想文で問いかけを書き出しにした場合、その答えを後ろの段落で書いていくのが基本です。

    以下は以前に生徒が書いてくれた走れメロスの例文です。

    友達のために自分の命をかけることができますか?主人公メロスは、逃げてしまえば自分が助かるという状況の中ひたすら走り続けました。私には到底できませんが、この本には2つの友情が存在していると思います。1つはメロスからセリヌンティウスへの友情。もう1つはセリヌンティウスからメロスへの友情です。

    問いかけと数字を使い、主題へと入っていく書き出しです。このように5つのポイントを知っておくだけで、読書感想文の書き出しを工夫することができるのです。

    読書感想文の書き出しで意識すべきこと

    1.セリフを用いること
    2.テーマに結びつく自分の感想(主題)を述べる
    3.本を読んだ理由を書く
    4.数字を用いて興味をひく
    5.問いかけの文で興味をひく

    それぞれが分離しているようで、5つのポイントを合体して使うこともできます。

    読書感想文を書く時にもっとも重要な書き出し。来年の読書感想文ではぜひ使ってみてくださいね。

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